人は何故、いくつになっても恋をするのだろう?流石にこの年になれば、もう恋なんてしないだろうと思っていたはずなのに、いとも簡単に、また恋に落ちてしまった…。最初は軽い火遊びのつもりだったが、気付いた時には、すっかり心まで奪われてしまい、もう引き返せないところまできてしまっていた。長い髪に白く透き通る肌、小悪魔のような笑顔に、形の良いバストとヒップ。もう、それら全ての虜になっていた。逢瀬を重ねる度に、どんどん想いは大きくなっていくばかりで、欲望というものは、つくづく恐ろしいものだと痛感せざるを得ない。これから先、どこまで堕ちてゆけばいいのだろうか?いや、愛する君とならどこまで堕ちても構わない!マンネリの日常や惰性に満ちていた今までの時間等、クソくらえだ!行き着く先に、例え何が待っていようとも、生きている実感と、充実感があれば、決して後悔などしないはずなのだから…。そして、胸の膨らみに顔を埋め、暗闇の中に浮かび上がる白い肌の上に身を重ねていくのだ。僕の腕枕で幸せそうな寝顔を浮かべる君を見ていると、愛欲の果てに、破滅が待ち受けていようとも、怖くないと思えてしまうのだった…。そう、夜が明けるまでは、このまま二人でこうしていよう。
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